①緑内障手術件数県下No.1/全国Top10
神戸大学の緑内障手術件数は全国Top10、兵庫県下1位を占め、多施設共同研究を主導するなど最前線の緑内障診療の一翼を担っています。
一般的な線維柱帯切除術や低侵襲緑内障手術を含む線維柱帯切開術、難治緑内障に対するロングチューブシャント手術や羊膜移植併用線維柱帯切除術に対応し、手術の教育や指導も行っています。
②新規低侵襲硝子体手術技術の開発
近年の外科手術は飛躍的に低侵襲化しており、
「術者によらない安定した術成績」や、「患者の術後社会復帰の早期化(文献1)網膜剥離術後体位の緩和」等、が次々に実現しています。
神戸大学眼科では、こういった低侵襲化手術を率先して取り入れるとともに、より良好な術成績の実現に貢献できるよう、医局員みんなのアイデアを聞きながら、さらなる新規術式の開発(文献2)3D手術を用いた術中リアルタイム造影検査の開発)にも力を入れています。
若手医師の自由な発想も柔軟に取り入れる!それも神戸大学眼科の魅力の一つです!!皆さんのアイデアで、よりよい医療を目指しましょう!!!
③神経眼科のオピニオンリーダー
神戸大学眼科では初代井街譲教授の時代より、遺伝性視神経疾患であるレーベル遺伝性視神経症(LHON)の診療と研究に取り組んでいます。LHONは2015年に難病に指定され、現教授の中村誠先生が中心となり難病の認定基準が制定されました。また2019年には神戸大学が中心となってLHONの全国調査を行い、国内患者数を約2500名と推計しました(Takano F, et. al. Orphanet J Rare Dis, 2022→文献3)。日本の疫学調査をさらに正確に行うため現在、データベース作成をすすめています。
またLHONに対する新たな治療法として、皮膚電気刺激療法に関する特定臨床研究(Ueda K, et al. BMJ Open, 2021→文献4)を行っているほか、希少変異の検索も行っています。
④網膜・視神経疾患の基礎研究の世界的拠点
神戸大学眼科では臨床のみならず、網膜・神経眼科グループともに基礎研究においても大きな成果をあげています。
そのうちの1つ、水チャンネルAquqporin9とmonocarboxy transporter (MCT)の協調による乳酸輸送が網膜神経節細胞(RGC)の生存と機能維持に不可欠であることを明らかにしてきました(文献5)。視神経挫滅モデル、高眼圧モデルにおける乳酸のRGC保護作用について検証しています。
⑤ぶどう膜炎の国際共同研究拠点
神戸大学眼科はぶどう膜炎分野において国内で有名ですが、近年国際共同研究の拠点機関としての役割を果たす様になってきました。
最近ではスイスのHerbort先生を共同研究者に加えた多機関研究でVogt-小柳-原田病に対するTNF-α阻害薬の効果と安全性を報告しています(文献6)。
また、現在、米国のスタンフォード大学と神戸大学を含めた日米中韓西の5機関での国際共同研究が進行中です。
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